キャプティブを使った節税スキームとは?

例えば会社を経営し、損害保険を毎年3億円支払って保障40億円かけているとします。

通常であれば保険料の3億円は損金計上ができますが、現金では勿論残りません。

一方でキャプティブスキームを適用すると同じ40億円の保障をかけたまま、毎年2億1,000万円を積上げで自社監視下のもと保有することが出来ます。

(詳細なスキームの流れは後に概要を説明します)

 

このキャプティブの節税スキームについて知っている国内の会社経営者は圧倒的に少なく認知度は非常に低いのが現状です。

2018年1月時点で日本国内には企業は382万社(大企業1.1万社・中規模企業56万社・小規模事業者325万社)ありますがキャプティブ導入済企業は150社未満です。

以下はキャプティブを導入している企業の一例です。

 

【キャプティブを導入している企業一例】

輸送機:川崎重工、ヤマハ発動機

医薬品:アステラス製薬、大塚製薬

自動車:トヨタ自動車、日産自動車、SUBARU、本田技研工業、マツダ

旅行:近畿日本ツーリスト、東急観光、日本旅行

航空:全日本空輸、日本航空

運輸:国際興業

金融:三井住友海上、日立キャピタル、日新火災、東京海上日動火災、損保ジャパン日本興亜、オリックス

商社:伊藤忠商事、兼松、住友商事、双日、三菱商事、丸紅、三井物産

電気:ソニー、日立製作所、横河電気

石油:JXTGエネルギー、出光興産

化学:住友化学、サンスター、花王

(出典:2011 Captive Review Annual Domicile Directory)

 

日本でキャプティブスキームを導入しているほとんどの企業が大企業です。

キャプティブは欧米の企業文化においては当たり前の仕組みになっていて2012年末時点では主要企業の40%以上、更にS&P500社の80%がキャプティブを所有・管理しています。

全世界に視野を広げれば6,000社以上にのぼります。

キャプティブは日本の会社経営者には認知度が低い節税スキームですが、欧米や欧州に視野を広げると実はポピュラーであることが分かります。

(参照:The CPA Journal)

 

【キャプティブとは何なのか?】

キャプティブいう用語は直訳すると「捕囚」という意味のラテン語captivusに由来します。

キャプティブ・エレファントというと動物園や飼育されている象を指します。

このことから企業の節税スキームのキャプティブは「自社所有の」という意味に転じられています。

上記のようにキャプティブを知っている会社経営者ないし財務担当者であれば「キャプティブ」と聞くと頭の中で「再保険」と自動変換されていると思います。

 

2017年1月にハワイの税制が変更したことがきっかけで、キャプティブスキームを取り扱う投資顧問会社や損害保険代理店子会社が日本市場にも参入してきました。

 

ではキャプティブを活用したスキームの基本的な概要を図を参照にしながら記載します。

この例1では

①保険料を2億円支払って

②30億円の保障を購入する

という至ってシンプルな流れです。

一方でキャプティブを導入した場合の流れが以下です。

 

この例2では

①保険料を2億円支払い

②そのうちの例1の10%の2,000万円を保険料として受け取り

③2億円の保障を企業Aに提供

④差額の1億8,000万円を設立した企業Aハワイキャプティブ子会社(保険会社)に保険料として送金

⑤欲しい保証の残り28億円分を保障する保険を提供してくれる海外保険会社を募集する

(仮に6,000万円で28億円の保障をしてくれる保険商品が見つかったと仮定すると、差額の1億2,000万円が企業Aハワイキャプティブ子会社に保有できる

⑥仮に事故や災害が発生すれば海外保険会社から28億円の保障

⑦企業Aハワイキャプティブ子会社と国内損害保険会社を経由して企業Aは28億円の保証を受け取る

 

以上がキャプティブスキームの基本的な概要です。

このスキームは同様の保障が出来ることに加え、キャッシュの保有ができるというのがポイントです。

これはハワイのキャプティブ税法により、最大計上純保険料230万ドルまではProtecting Americans Against Tax Hikes(PATH)Actの第831(b)の提供保険会社は法人税の課税対象外となっています。

つまり230万ドルまでは非課税で保有することが出来、海外ビジネスの資金に活用することが出来ます。

また親会社の企業Aに還元する場合は企業Aハワイキャプティブ子会社からの配当とすれば95%が非課税で受け取ることが出来ます。

 

以上がキャプティブに関しての基本的な概要です。

初見だと怪しく感じますがキャプティブは大企業が2000年以前から導入している節税スキームです。

実際に導入している企業も国税庁にも認知してもらった上で、一般公表をしています。

資産フライトなど脱税ギリギリのラインを攻めるリスクの高いスキームではないので、今後は恐らく導入する企業は大幅に増加することが見込まれます。

しかしキャプティブスキームは提供する側にもコネクションや国際税務の高い知識が求められます。

そして実際に提供できるところは日本国内でも20社以下で非常に限られています。

キャプティブにまつわるクエスチョンはまだまだ多いと思います。

キャプティブにまつわる事項は別記事でも記載していきます。

 

【運用や節税などに取り組む前には基本的な情報の理解が何よりも大切です】

投資や節税の情報はちゃんと取扱いが出来れば経済を豊かにしてくれるものです。

とはいうものの

少し情報を聞いただけで「何だか良さそう」という単純な理由だけで始めてはいけません。

・情報の出処が確かなのか?

・リスクやデメリットは何なのか?

・どういう仕組みになっているのか?

などをきちんと理解することが大切です。

それらを理解せずに安易に海外投資に着手して「こんなはずじゃなかった」という人は少なくありません。

これらの原因は「リスク許容度を間違えたり」、「詐欺に引っかかったり」、「提案者が実はちゃんと理解していなかったり」挙げられる理由は様々です。

 

しかし根本的には投資や節税に対して良質な情報が少ないことが挙げられます。

要らぬ失敗をしないためにも必要なことは良質な情報を取ること、基本の理解です。

 

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