『銀行員は親身になって自分に合った金融商品を提供してくれる』と思っている方も多いことでしょう。

しかし銀行も営利団体です。

銀行員は金融商品を販売して利益を出すことを求められます。

銀行と個人では情報格差があります。

個人の無知につけこんで商品の構成上、目も当てられない金融商品も投資家に提案されているのは事実です。

銀行員は個人に相対するときに一体何を考えているのでしょうか?

銀行員の本音と建前に迫ります。

 

①【生命保険を売れ!?】

年金制度が破綻することを見据えて早い段階から資産形成を考えている人は増加しています。

金融商品が売れる世代は60~70代です。

しかし、その世代もいずれは金融商品を手放し資産の切り崩しをして生活費にあてて亡くなります。

その高齢者の代わりになるのは30~40代の世代で、銀行はお客様として接点を持っておかなければいけません。

とはいうものの30~40代は住宅ローンや教育費もかかる年代で動かせるお金は大きくはありません。

 

そこで銀行側としては

『投資信託を購入してもらったとしても資金が少ないので手数料収入があまり稼げないから、販売しやすくて手数料も高い保険を販売しよう。』

ということになります。

投資信託は販売手数料として2~3%の手数料と毎年1%程度の信託報酬の手数料を受け取ることが出来ます。

一方で保険商品というと販売時点で4~8%の手数料を受け取ることが出来ます。

30~40代の金利がないことに慣れている世代は

『保険で運用して30年後には1割増えると思います。』

というセールストークに喜んでしまいます。

手数料事情に加えて販売しやすい属性となれば銀行側は保険を売らないわけはありません。

 

保険はそもそも予期せぬ経済的な損害が大きいことがおこった時に利用するものです。

保険屋さんも保険は突き詰めると『掛け捨てが一番効率が良い』と口を揃えます。

生命保険を利用するならば定期保険などを必要な時期に限って利用するのが一番賢く効率的な加入方法です。

学資保険も元本割れで保険商品の運用も危ぶまれる中、知見のある銀行員は家族には保険を利用しての資産形成は勧めません。

 

②【冷静になりましょう、などは絶対に言わない!?】

証券会社や銀行限らずに金融機関はお客様に金融商品を購入して頂くために大変な苦労をしています。

商品知識やロールプレイングなどをして知識や販売技術を磨いているのが現実です。

銀行員の場合は預金は大きく元本割れすることはありませんが、金融商品になると話は別です。

預金がメインのお客様を商品に動かすのは大変です。

そんな中で「退職金があるのでおすすめの金融商品を教えて下さい」というカモとも言えるお客様が入ってこようものならば、お客様獲得の激しい争奪戦が繰り広げられます。

もともと投資をする気なので何を言ってもすんなり聞き分けもよく契約もスムーズに進みます。

決して『今は株価も高値でどう動くかわかりません。市場環境も不安定なのでしばらく預金で様子を見ましょう』とは絶対に言いません。

「おすすめの金融商品はないですか?」と聞かれれば

手数料収入も期待できて、かつその時の相場見通しに基づく商品や、銀行として販売に力を入れている商品をお勧めします。

銀行もビジネスなのでお客様の満足度を高めることが出来て手数料も頂くことが出来るのであれば良い仕事かもしれません。

むしろ投資に対してやる気のあるお客様に対して本気で考えた結果として違う方法を提案するのは不満足に繋がりかねません。

しかし銀行員のご家族で「退職金を運用したい!」といって投資をする気満々の方がおられたら、恐らく一旦冷静になることを勧めることでしょう。

その上でリスクを最大限考慮して守りの運用を勧めることでしょう。

 

③【投資信託を乗り換えさせる!?】

投資信託は証券会社と銀行でメイン商品としています。

投資信託は本質的には長期で保有し短期売買を繰り返す商品ではありません。

大きな理由としてはコストが高いからです。

投資信託を購入する際は販売手数料として2~3%もかかります。

これだけのコストがあるものを短期的に売買していたのでは負担している手数料を上回って利益を出すのは並大抵のことではありません。

 

しかし中には投資信託は株式と同じように短期の売買をしても違和感を持たないお客様もいます。

本来であれば手数料の面から本来の投資信託の運用方法を伝えるのが筋だとは思いますが、銀行員は決して止めることはありません。

お客様が投資信託を乗り換えたいというのであれば、その要望に応えます。

 

投資信託が短期売買の手法の一つとして認知される様になったのは何も銀行だけが悪いのではありません。

以前から証券会社の営業マンが当たり前の様に自分たちのお客様に行ってきたのが元凶です。

銀行が投資信託を販売し始めたのは1998年からですが証券会社ではそれよりずっと以前から独占的に投資信託の販売を行ってきました。

特に1980年代のバブル前後には投資信託の手数料は証券会社に大きな貢献を果たしました。

当時の証券会社の営業マンは頻繁に投資信託の乗り換え営業を行っていたのです。

投資信託の乗り換え文化は証券会社が起こし、銀行が譲り受けている状況です。

投資信託を購入するのであれば長期保有を条件として投資しましょう。

 

【要項】

・30~40代の若い世代には手数料割合が大きい保険の販売を促し関係を構築します。

親身というよりも銀行側の都合で売りやすいからと手数料の割がいいからに理由は他なりません。

・金融機関はお客様を獲得するのに苦労しています。

退職金運用をしたいお客様が来ようものならば、満足度が高いながらも手数料率の高い商品をお勧めします。

冷静になってリスクを考慮して下さい、とは決して言いません。

・投資信託を短期売買するものと勘違いしているお客様がいますが金融機関では是正することはありません。

 

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