そのプライベートバンカーは信頼できますか?

プライベートバンクで口座開設をすると顧客に対して担当者(バンカー)を付けます。

クオリティの高いサービスを提供するためバンカーがハブとなって様々な専門家を招集してサポートチームを構成します。

例えば資産管理方法の検討、投資戦略を立てた上でのアセットアロケーション、ブラックカードの発行、旅行の手配などサービスの種類は多岐に渡ります。

〈プライベートバンカーに求められる能力とは?〉

プライベートバンカーはある分野の飛び抜けた専門性を持っていても務まりません。

プライベートバンカーはお金のことはもちろんのことですが、子供や孫の教育に関してや相続対策の深い悩みなど顧客の様々な要望に対応しなければいけません。

そのためバンカーはどちらかというと多くのことを高いレベルでこなすことができるジェネラリストの素質が求められます。

広い知識がベースとなるのは勿論ですが、その上で各専門家の力を借りて顧客の悩みに対応します。

 

バンカーに求められる力は何か?

という問いに対しては、まず「対人能力」が必要性は高いといえるでしょう。

プライベートバンカーは顧客からハードルの高い難題を突きつけられることも少なくありません。

その際に一人で抱え込んで事が運ばないことよりも、適切なメンバーを招集して其々の知識やスキルを集結させて課題に対応する能力が求められます。

人から「助けてやろう」と思われる可愛さと、顧客の懐に入る「人懐っこさ」がバンカーには必要です。

ただ注意しないといけないのは国内のプライベートバンカーは、顧客とサポートメンバーの御用聞きになってしまうバンカーが意外と多いということ。

例えば顧客から「節税したい」と悩みを打ち明けられたら、不動産のことを聞いて伝え、保険のことを聞いて伝え、見識をまとめずにただの伝言役となっている場合があります。

ただの御用聞きになってしまうと顧客の状況から適切なアドバイスや対応は出来ません。

またタイミングによって矛盾していることを話す場合もあります。

顧客の潜在ニーズまでを汲み取り、各専門家のアドバイスを融合させて顧客に最適なタイミングで、最適な情報を届ける能力がバンカーの基礎的な能力として求められています。

 

〈日系か外資系で違うプライベートバンクの課題〉

バンカーを取り巻く環境も、どの金融機関のプライベートバンキング部門に属するかで変わります。

それに伴いバンカーのタイプも大まかに分類されます。

他の記事でも記載しましたが国内のプライベートバンクは大きく分けて2つに分類出来ます。

野村證券やみずほなど日本国内の証券会社や銀行系である「日系プライベートバンク」とスイス銀行系のUBSやクレディスイスなどの「外資系プライベートバンク」です。

日系と外資系では特徴や得意とする分野が違います。

日系プライベートバンクは外資系に比べて攻めが弱く守りが強いという特徴があります。

逆に外資系は攻めが強く守りが弱いという特徴があります。

 

〈国内のプライベートバンクの実態〉

攻めとは運用などお金を増やすことです。

日系プライベートバンクもプライベートバンク限定のラップ口座のSMAを台頭に運用には精を出していますがポートフォリオの内容によっては手数料が割高になり、運用パフォーマンスが芳しくない場合も少なくありません。

(SMAに関しては別記事【プライベートバンク専用のラップ口座SMAの実態とは?】)

 

日系バンカーも顧客の投資戦略を一緒に練り上げて商品知識から最適なものを選びますが、ヘッジファンドに強いUBSや、仕組み債に強いクレディスイスなど金融商品の視野やノウハウの深さは外資系の方が強いといえます。

運用に関してはグローバルに拠点を広げ、蓄積された情報を持つ外資系が一枚も二枚も上手というのが実際のところです。

 

一方で守りとはお金を保全することです。

日系プライベートバンクの強みは守りの面といえます。

日本は先進国の中でも突出して相続税が高い国です。

更に日本は諸外国と比較して複雑な税務と法務に加えて、頻繁に変更があります。

国内の相続や税制対応に関しては日本の商習慣や文化に慣れ親しんだ日系プライベートバンクに分があります。

相続の際にも相続税の節税に関しての相談や人間関係のアフターフォローなどきめ細やかな対応が出来るのは日本企業ならではの強みと言えます。

 

実際に日系プライベートバンクが取り揃える商品も、保険商品を筆頭に損金計上ができるものが多く、節税に効果的なものが多くあります。

対照的に外資系のプライベートバンクは日本市場では複雑な税法や法対応で苦戦を強いられているのは実際のところです。

外資系のラインナップにある商品は期待リターンも大きいですが伴ってリスクも持ち合わせており、お金を守るという点では外資系の強みは最大限活かせているとはいえません。

 

〈プライベートバンク業界の2つの課題〉

知識やスキルなどプライベートバンカーが個人的に求められる課題もありますが、それよりも会社として構造的な課題の方が深いでしょう。

 

(1)

例を挙げるなら代表的なのが日系プライベートバンクの人事異動です。

日本企業では有能な人材には将来的に会社の管理に携わる役員に育成するため、様々な部署を経験させる方針をとります。

その結果として良いか悪いかは別として社内異動が頻繁に生じます。

本来であればプライベートバンクは資産家と一生のお付き合い、更に言うなれば資産承継で代を跨いで一族に寄り添うことが求められます。

しかし人事異動という企業の構造的な問題をはらんでおり、大手プライベートバンクでは顧客と長いお付き合いができるところはほぼありません。

これは日本の風習がもたらす悪い癖で今後は是正する必要がある課題だといえます。

コロコロと担当者が変われば、また1から信頼関係を築かないといけないので面倒に感じる資産家も少なくありません。

 

本場スイスのプライベートバンクであれば資産継承者でもある子の代にまで跨いで同じバンカーが担当になることが当たり前の風習にすらなっています。

長く資産家である顧客と携わり、その上で蓄積された経験と知識を用いることで、商品提案や資産保全に対してのレベルの高いハードルを超えることが出来ると思います。

また顧客との信頼関係の中において人間性や社会性も磨かれ、より一層プライベートバンカーとして研鑽を積むことが出来るのではないでしょうか。

そしてキャリアに加えて広く太いネットワークを築いていき、顧客の要望や問題に対して専門的なアドバイスも出来るようになるのではと思います。

プライベートバンキング業務は顧客との密な信頼関係が生命線です。

国内の大手プライベートバンクの頻繁に発生する人事異動は是正すべき課題であると個人的には思います。

 

(2)

もう一つが国内の多くのプライベートバンクの収益モデルに関して。

大手プライベートバンクが採用しているのはブローカーレッジモデルのビジネスモデルです。

これは金融商品の売買に対して手数料が発生するビジネスモデルのことです。

国内のプライベートバンクは日系外資系問わずほとんどがブローカーレッジモデルです。

このためバンカーによっては顧客に対して事業部の利益の為に金融商品のセールスを繰り返しトラブルになっているケースも珍しくはありません。

やはり巷の金融機関特有の「売りたいものを売る」という本質的な要素が残っていることは否めません。

実際に自身で調べて海外のファンドなどの金融商品を見つけてきても、バンカーに「うちの商品リストにはない」と言われ前向きに相談してくれなかったという実際の事例も幾つもあります。

ブローカーレッジモデルではどうしても顧客との利益相反になりやすくなります。

これが預入資産残高に対してのフィーモデルであれば顧客の資産が増えれば自身も儲かるわけですから、顧客第一の考え方になるでしょうし、その上で中立的な観点で最適な商品を見つけられるので商品知識も広く深くなることでしょう。

 

この点に関してもスイスのプライベートバンクでは収益は預かり資産に対する一定料率の手数料が中心のフィーモデルになっています。

そのため運用において必要な場合を除いて積極的に金融商品を勧める必要性もありません。

利益相反にならないので顧客に対して情熱を持って有益な情報を提供しやすい環境が揃っていると言えるでしょう。

実際に国内のプライベートバンカーは資産家というよりも高給サラリーマンといった位置づけですが、スイスではバンカー自体も資産家であり自分が勤務しているプライベートバンクに資産を預けている場合が多いです。

自分自身も資産家なので顧客の気持ちや考えがよく分かっているので痒いところに手が届く献身的なサービスも提供できるのでしょう。

投資銀行や商業銀行などのように短期的にみた商品売上や運用益で報酬のほとんどが決まるということがないので顧客にとって本当に有益な提案をする環境が整っているといえるでしょう。

大手の採用しているビジネスモデルもプライベートバンク業界として是正する必要がある課題だと思います。

中には国内でもフィーモデルを採用しているプライベートバンクサービスもあります。

パートナーと利益相反にならないためにも資産を預け入れるのであればフィーモデルを採用しているプライベートバンクをした方が良いでしょう。

(プライベートバンクのビジネスモデルについては別記事【それぞれ違うプライベートバンクの収益モデルについて】)

 

〈プライベートバンカーの理想像とは?〉

国内のプライベートバンク業界には大きな構造的な問題がありますが、多くの資産家や富裕層の持っている不動のニーズが「資産を守りたい」ということ。

そのニーズに対応するには、知識だけでは顧客が満足するレベルまで到達することはできません。

 

顧客一人ひとりのキャリアや資産状況が違う中で複雑難解な税務と法務。

例えば「税金」とひとつのキーワードで括って税理士業界でも専門が分かれて相続が対応出来ない税理士もいるくらいですので税理士でもないバンカーが一人で極めるのも非常に難儀です。

広い知識が求められるのは勿論ですが、更にその上で専門家の見識を参考に顧客の要望や問題に対応していかないといけないので、意見をまとめる能力も求められます。

 

〈資産保全にはキャプティブ〉

今後のプライベートバンクサービスでは様々な業界の時事的な情報やルールを知った上で、経験と知識と人脈を融合させて革新的な節税スキームを生み出す能力が求められています。

実はバンカーの中でもスキームを生み出すことが出来る高いレベルの一流プライベートバンカーは少なく、その境地に至っている国内バンカーは非常に限られています。

実際に2017年からはハワイの税制変更に伴ったキャプティブという節税スキームが経営者や相続対象者に注目を浴びています。

しかし保険業や国際税務などの包括的かつ深い知識が必要になるので、キャプティブを提案出来るのは極一部のバンカーのみです。

(キャプティブの概要については別記事【キャプティブを使った節税スキームとは?】)

人事異動が頻繁に発生する大手金融機関でキャプティブを扱うことは難しいでしょう。

資産を守るということを念頭に置かれているのであれば情報収集しておいて損はない情報だと思います。

 

一流バンカーを増やすには次世代にも跨いで業務ができる環境であることが大切です。

そして金融商品の販売に向けたエネルギーを使わず顧客のために研鑽できる環境であることが必須条件です。

正直なところ大手金融機関のプライベートバンキング部門では人事異動というリセットがあるので、その境地まで至るには大変難しく、プライベートバンク業界の環境としての整備は急務といえるでしょう。

 

【運用や節税などの着手前には基本的な情報の理解が何よりも大切です】

運用や節税などの情報はちゃんと取扱いが出来れば経済を豊かにしてくれるものです。

とはいうものの

安易に「何だか良さそう」という単純な理由だけで始めてはいけません。

・情報の出処が確かなのか?

・リスクやデメリットは何なのか?

・どういう仕組みになっているのか?

などをきちんと理解することが大切です。

それらを理解せずに安易に着手して「こんなはずじゃなかった」という人は少なくありません。

これらの原因は「リスク許容度を間違えたり」、「詐欺に引っかかったり」、「提案者が実は深いレベルで内容理解していなかったり」挙げられる理由は様々です。

しかし根本的には良質な情報が少ないことが挙げられます。

要らぬ失敗をしないためにも必要なことは良質な情報を取ること、基本の理解です。

金融や海外投資の業界で多くの人が登録して有名な情報ですが

運用や節税など幅広く基本的な情報を理解するのにするのに分かりやすく書いてくれてあるメルマガがあります。

許可を頂いたので以下に貼り付けをしておきますので着手される前に参考にしてみて下さい。

メルマガは当コミュニティが執筆したものではなく、第三者機関の金融機関が発行したものですが無料で良質な情報なので資産対策を検討をされる方には良いと思います。

【独立系金融機関が発行している推奨メルマガ】

 

【その案件は本当に大丈夫ですか?】

海外投資をする前に一度は利害関係のない詳しい第三者に客観的に状況を判断してもらった方が良いかと思います。

自身では気付かなかったリスクや落とし穴に気づくことが出来ると思います。

もしも近くに詳しい方がおられない場合は、当コミュニティにご相談・お問い合せ頂いても構いません。

ただ、投資経験者の有志によって構成されたコミュニティで全員本業があるため返信に時間がかかる場合もあります。

ご了承をお願いします。

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